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おかべたかしの編集記

読書・執筆・育児の記録と、お知らせと。

企画書をアップするという試み その②『姉妹都市〜日本と海外の不思議な絆〜』

昨日ここに《企画書をアップするという試み その①『1%の国産』》という記事をアップしたところ、いろいろ嬉しい反響をいただきました。というわけで、今日は企画書アップの試み第二弾です。その①でも書きましたが、ここに企画書をアップする気持ちはこんなものです。

これを読んで、僕宛にオファーをいただければ嬉しいのはもちろんですが、もし誰かが「よし真似てみよう」と思われてもそれはそれで全然オッケー。「パクられるかも」という気持ちよりも、どんな経緯でも出たほうがいいなと思う本があるのです。

さて、読み返すとこの企画書はもう5年も前に書いたものでした。テーマは「姉妹都市」。姉妹都市といえば、語学のための交換留学というイメージを持つ人が大半だと思うのですが、これが実に不思議な姉妹都市がたくさんあるのです。

東京の品川区とスイスのジュネーブ姉妹都市なのですが、その縁は寺の梵鐘。幕末期、品川寺にある大梵鐘が盗難に遭うのですが、これが巡り巡ってスイスのジュネーブで発見され、日本側からの熱心な返還運動で元の寺に戻ってきた。こんな縁で両市は姉妹都市になり、今でも深い交流が行われているーこの話を偶然知って、なんて面白いんだろうと、不思議な姉妹都市を調べまくってリストにしたんですよね。

こういった話はどれも面白いし、2020年には東京オリンピックが開かれて、いろんな国の人が日本に来る。そんなときのいい交流の種になると思うのです。だから本にする意義も深いと思う。姉妹都市って、80年代に盛んになるも90年代前半のピークを期に現象傾向になり、今ではほとんど締結の動きはないそうです。でも、当時は少なからずの税金も遣っていろいろ運動したのでしょうから、立派な財産。そういったものにしっかりスポットを当てるという意味でも大切だと思うんですよね。概要と実例は以下のようなものです。

 

書籍企画案『姉妹都市〜日本と海外の不思議な絆〜』
(概要)
2つの都市における友好の証である「姉妹都市」締結。その理由としては「気候風土が似ているから」「地場産業が同じだから」「英語圏との都市交流を求めて」といったものが多数を占めている。
ただ、なかには、歴史的に見て大変興味深い理由で、姉妹都市締結に至っている事例がある。

例えば、青森県にある三沢市とアメリカのワシントン州にあるウェナッチ市を結びつけたのは、一台の飛行機であった。1927年に「翼よ、あれがパリの灯だ」の言葉で知られるリンドバーグが大西洋無着陸横断に成功すると、世界中の飛行気乗りが「次は、太平洋横断だ」と意気込んだ。このとき彼らが目をつけたのが、青森県三沢市である。北アメリカ大陸に近く、太平洋に面した長く固くしまった砂浜があるのがその理由だった。そして4番目に挑戦した「ミス・ビートル号」が見事この挑戦に成功し、その機体をウェナッチ市に着陸させた。こんな縁で、両市は、姉妹都市になっているー。現在、三沢市には「ミス・ビートル号記念広場」があり、その存在は市民には広く知られているだろうが、他府県民にとっては、ほとんど未知の話であろう。

本書では、こういった姉妹都市締結に至った興味深い事例を紹介する。世界の都市と尊敬の情を交わしている実情を文章化することで、日本の良さを再発見してもらう本になればと考える。2020年に東京でオリンピックが開催されるが、そのとき訪れる外国選手団との交流時にも必ず役に立つ話なので、こういった時代背景も後押しとしたい。
なお、日本における姉妹都市の情報は、財団法人・自治体国際化協会がデータベース化している。海外都市との姉妹都市の実数は1586(2010年7月31日現在)に上るが、そのデータも巻末に収録したい。

(以下、取り上げる姉妹都市事例)
●「和歌山県 串本町」と「トルコ ヤカケント」
1890年、オスマントルコ海軍少将たちが乗ったエルトゥールル号が、和歌山県串本町沖で難破し587人が亡くなった。この事件の際、地元民が献身的な救助活動を行なったことが縁。
●「青森県 三沢市」と「アメリカ合衆国ワシントン州 ウェナッチ」
1931年、三沢市を飛び立った飛行機「ミス・ビートル号」がワシントン州ウェナッチ市までの飛行機に成功。これが人類初の太平洋無着陸横断飛行となったのが縁。なお、三沢市から飛行機が飛び立ったのは、もっとも太平洋横断の際距離が近く、飛行に適した土壌であったから。
●「東京都 品川区」と「スイス ジュネーブ
品川寺にある大梵鐘が、幕末期に盗難に遭い、捜索の結果、スイス市内の美術館で発見される。その後、日本からの返還願いが認められて、鐘は日本に返された。この鐘が縁となり、両市は現在でも深い交流を行なっている。
●「京都府 八幡市」と「アメリカ オハイオ州
明王トーマス・エジソンが、白熱電球のフィラメントに八幡の真竹を用いて、その実用化に成功した縁から。
●「奈良県 河合町」と「マーシャル諸島 マジュロ
河合町の地場産業である「貝ボタン」の材料であるタカセ貝やコクチョウ貝をマーシャル諸島共和国から、輸入している縁から。
●「島根県 浜田市」と「ブータン
1986年にブータンからの海外研修生として、紙漉き技術者を受け入れたことが縁。ブータンでは天然の豊富な製紙原料がありながら、技術がないためこれを活かしきれていなかった。
●「秋田県 大潟村」と「オランダ ドロンテン」
八郎潟の干拓は、オランダの技術援助によって行なわれた縁。
●「長崎県 松浦市」と「モンゴル ホジルト」
元寇の役」が縁。
●「神奈川県 藤沢市」と「中国雲南省 昆明
昆明出身の中国国歌を作曲した聶耳が、藤沢の鵠沼海岸で海水浴中に没したことが縁。
●「千葉県 御宿町」と「メキシコ アカプルコ
1609年、マニラからメキシコに向けて航海中だったドン・ロドリゴ一行が御宿沖で難破。これを地元民が救出し、帆船でメキシコに送ったこと(サン・フランシスコ号遭難事故)が縁。
●「佐賀県 神崎市」と「フランス ポークール」
1936年、パリ・東京間の100時間飛行に挑戦したフランスの飛行家アンドレ・ジャピーが、神崎市の背振山上空で遭難。彼を地元民が懸命に救出したのが縁。
●「愛媛県 愛媛市」と「アメリカ ハワイ」
2001年にホノルル沖で発生した「えひめ丸事故」が縁。
●「愛知県 新城市」と「アメリカ ニューキャッスル
ともに「新しい城」という意味だから。
●「愛知県 安城市」と「デンマーク コリング」
安城市は、大正から昭和初期において農業の先進性から「日本デンマーク」と呼ばれていたから。
●「福井県 あらわ市」と「中国 紹興市」
あらわ出身の医師・教育者であった藤野厳九郎は、中国の偉大な思想家・文学家魯迅の師として名高い。そこで両氏の生誕地というつながりで姉妹都市となった。
●「福井県 福井市」と「アメリカ ニューブランズウィック
26歳の若さで夭折した幕末の福井藩士・日下部太郎が、勉学に励んだのが、ニュー・ブランズウィック市にあるラトガース大学。この学校の師であったグリフィス博士との友情が機縁となり。
●「鳥取県 三朝町」と「フランス ラマルー・レ・バン」
三朝温泉の泉質がラジウム含有量世界屈指であることから、ラジウム発見者であるフランスの偉大な科学者マリー・キュリー夫人の功績を讃え豊かな温泉に感謝するため、1951年から「キュリー祭」を実施してきた縁で。
●「栃木県 那須烏山市」と「アメリカ メノモニー」
この地のある牧場オーナーが、テレビ放映された『大草原の小さな家』の家を復元したいと考え、その旨を原作者ローラ・インガルス・ワイルダーに伝えたところ許可された縁で。
●「大分県 日田市」と「イスラエル メキド」
1969年12月からの3カ月間、日田市の青年をイスラエルキブツ(農業協同体)に派遣した縁で。
●「新潟県 柏崎市」と「中国 峨眉山市」
1825年、中国から柏崎に「峨眉山下橋」と刻まれた「木柱」が流れ着いた。これを聞いた僧侶で歌人であった良寛が七言絶句を読み、後年、この漢詩の詩碑が四川省峨眉山のふもとに建立された縁。
●「兵庫県 洲本市」と「ロシア クロンシュタット」
江戸末期の日本とロシア間で勃発した「ゴローニン事件」において、日本に幽閉されたロシア軍人ゴローニンがクロンシュタット出身、日露間の友好のために奔走した船乗り高田屋嘉兵衛が洲本出身という縁で。
●「高知県 土佐清水市」と「アメリカ フェアヘーブン及びニューベッドフォード
土佐清水市は、日本とアメリカの架け橋となったジョン万次郎の生誕の地。フェアヘーブン及びニューベッドフォードは万次郎を救助したホイットフィールド船長の故郷であり、万次郎が青春時代を過ごした地でありことが縁。
●「大分県 佐伯市」と「アメリカ ホノルル」
佐伯湾は真珠湾とその形状が似ていることから、真珠湾攻撃の最終演習地であった。そして真珠湾攻撃を体験した佐伯市民が1995年にハワイの退役軍人たちと交流を始めたことが契機となって姉妹都市締結となった。
●「宮崎県 都城市」と「中国 重慶市江津区」
日中国交回復時、日中戦争中であった1940年に江津出身の聶栄臻将軍が、現在都城市在住の栫美穂子さんを救出したことが大きな話題となった縁で。
●「鹿児島県 西之表市」と「ポルトガル ヴィラ・ド・ビスポ」
鉄砲伝来が縁。
●「島根県 松江市」と「アメリカ ニューオリンズ
小泉八雲が縁。
●「広島県 福山市」と「フィリピン レイテ」
第二次大戦中、激戦地となったレイテ島では、福山市にあった歩兵第41連隊の2300人を含む多数の日本兵が戦死した。この関係で、度々慰霊団が訪問した縁で。
●「広島県 三次市」と「アメリカ アメリカス」
ジョージア州アトランタ市のカーター大統領センターに展示されている三次市甲奴町の正願寺から戦時供出された梵鐘が縁となり、1990年10月に第39代アメリカ合衆国大統領ジミー・カーターさんが甲奴町を訪問。以来アトランタ市のカーターセンター及びジミー・カーターさんの故郷であるアメリカス市と親善交流が行われるようになったのが縁。
●「長野県 下諏訪市」と「中国 開封市」
中国北宋時代後期、首都開封に建設された水駆動による大型天文時計装置「水運儀象台」を平成9年、諏訪湖時の科学館「儀象堂」に完全復元したことが縁
●「長野県 小谷村」と「イギリス オタリー・セントメリー」
村民の一人が「オタリー町」を紹介したテレビ番組を見て、「小谷」と同じ自治体名を持つ町がイギリスにあることを知り興味を持った。そしてこのことを、東京の英国大使館に問い合わせたところ、偶然オタリー町出身の外交官が大使館に赴任しており、それが緑で交流が始まり姉妹都市となった。
●「群馬県 草津町」と「ドイツ ビーティッヒハイム・ビッシンゲン」
草津温泉の療養面での機能性を世に喧伝したエルウィン・ベルツ博士の功績に感謝し、彼の故郷と姉妹都市となる。
●「岩手県 山田町」と「オランダ ザイスト」
1963年にオランダ船ブレスケンス号が突如、山田湾に入港し上陸したブレスケンス号事件が縁。船員と住民は心温まる交流をしたが、鎖国状態にあったため船員たちは一時捕縛された。なおブレスケンス号がこの地を訪れたのは、当時、日本近海の北緯37度付近に金銀島があると考えられていたため、これを探してのことであった。
●「北海道 余市町」と「イギリス イースト・ダンバートンシャイア」
余市に工場を置くニッカウイスキー(株)の創業者である竹鶴政孝が、醸造学を学ぶためスコットランドに留学した際、この地のリタという女性と知り合い結婚した。帰国後竹鶴は、本格的ウイスキーを作るため、スコットランドに自然、気候条件が似た余市町に工場を設置。そこで余市と、リタ夫人の出身地との間に姉妹都市提携が結ばれた。現在、余市では、スコットランド風の町並みづくりも進められている。  
●「宮城県 南三陸町」と「イタリア ベザーノ」
共に世界的に貴重な魚竜化石の産出する町
●「山形県 寒河江市」と「トルコ ギレスン」
日本一のさくらんぼの里寒河江市が、さくらんぼのルーツを探し求めたところ、トルコ共和国アンカラ日本人学校をなされた先生から、さくらんぼの原産地がトルコ共和国のギレスン市であることを知った縁で。
●「大阪府 枚方市」と「大韓民国 霊岩群」
枚方市には、日本に漢字を伝えた王仁博士の墓とされる大阪府史跡「伝王仁墓」があり、霊岩郡は王仁博士の生誕地といわれるため。
●「大阪府 高槻市」と「フィリピン マニラ」
キリシタン大名であった高山右近が縁。
●「宮城県  登米市」と「カナダ バーノン」
明治39年に及川甚三郎をリーダーとする村人82人がカナダのこの地に渡った縁で。なお、この歴史事実については、新田次郎著『密航船水安丸』が忠実に書いている。
●「宮城県 気仙沼市」と「中国 舟山市」
1753年に気仙沼の廻船が舟山群島に漂着した際手厚い保護を受けたことが縁。
●「山形県 上山市」と「ドイツ ドナウエッシネン」
上山出身の歌人・齋藤茂吉がミュンヘン大学に留学中に、故郷の最上川に思いを寄せてドナウ川の源流の地であるドナウエッシンゲン市を訪れ、幾首かの歌を詠み、紀行文を綴った緑から。
●「山形県 村山市」と「ロシア ヤクーツク
最上徳内が縁で。
●「山形県 天童市」と「イタリア マロスティカ」
天童市は「人間将棋」が、イタリアのマロスティカでは「人間チェス」が行われている縁。
●「福島県 二本松市」と「アメリカ ハノーバー
昭和中期の歴史学者・朝河貫一が縁。
●「福島県 二本松市」と「中国 京山」
二本松市の史跡「旧二本松藩戒石銘碑」(藩主が、藩政改革と網紀粛正の指針として藩士の戒めとするため、瀋庁入口の自然石に4句16字を刻ませたもの)と同じものが、中国京山県に実在したことが判明した縁。
●「北海道 厚岸町」と「オーストラリア クラレンス」
1850年、オーストラリアの捕鯨船イーモント号が厚岸の末広海岸で遭難した際、乗組員32名を救助した縁から。この件は昭和56年、遠藤雅子氏執筆『謎の異国船』」で紹介され広く知られることになった。
●「北海道 猿払村 」と「ロシア オジョールスキイ」
1939年、旧ソ連貨物船インディギルカ号が沖合で遭難した際、村民が救助し、また犠牲になった多くのソ連人を慰霊したことが縁。なおこの事故による犠牲者は700人以上とされ、ソ連側が「遺体の収容は不要」といった通知を行なうなど、その詳細が謎に包まれている。一説には、この船は政治犯の護送の途中だったとされている。
●「岩手県 盛岡市」と「カナダ ビクトリア」
新渡戸稲造の生誕地と、客死した地の縁で。
●「岩手県  大船渡市」と「スペイン パロス・デ・ラ・フロンテラ」
かつて大量の金の産出を誇っていたこの地方は、豪華絢爛な黄金の平泉文化をつくり出し、マルコポーロの「東方見聞録」において黄金の島ヂパングと紹介されるに至った――。この仮説をもとに、1991年、コロンブスのアメリカ到達500年を記念して帆船サンタ・マリア号が建造、復元されてバルセロナ港から出港するにあたり、市長等一行21名がその出港式に出席したのが縁。
●「岩手県 久慈市」と「リトアニア クライペダ」
両都市とも世界的な「琥珀」の生産地であるため。
●「埼玉県 東松山市」と「オランダ ナイメーヘン
東松山市は、日本最大のウォーキング国際大会「日本スリーデーマーチ」の開催市であり、ナイメーヘン市は世界最大のウォーキング大会「インターナショナル・フォーデーズ・マーチ」の開催市である縁で。
●「千葉県 いずみ市」と「アメリカ ダルース」
いずみ市大原町の梵鐘が、太平洋戦争中に軍用物資製造原料として供出されたものの使用されないまま終戦を迎え、米軍によってダルース市に渡ったが、1954年に、再びダルース市から大原町に返還された縁で。
●「群馬県 草津町」と「ドイツ ビーティッヒハイム・ビッシンゲン」
その効能や自然の美しさから草津温泉を世界的に有名にしたエルウィン・ベルツ博士の生誕地という縁で。
●「埼玉県 秩父市」と「タイ ヤソトン」
龍勢」というロケット式花火の祭りが両都市にある縁で。
●「静岡県 伊東市」と「イタリア リエティ」
伊東市では「タライ乗り競走」が開催されており、イタリアのリエティ市では「ワイン樽乗りレース」が行われている縁で。
●「静岡県 伊東市」と「イギリス メドウェイ」
徳川家康の軍事外交顧問であったウィリアム・アダムス(三浦按針)が縁。
●「静岡県 下田市」と「アメリカ ニューポート」
1854年、日本で初めての開港場となった下田と、時の米海軍提督ペリーの生誕地という縁で。
●「長野県 飯田市」と「フランス シャルルヴィル・メジェール」
両市とも「人形劇」の町という縁で。
●「長野県 佐久市」と「エストニア サク」
ともに「さく」という呼び名であることが縁。
●「長野県 軽井沢町」と「カナダ ウィスラー」
国際的な保健休養地としての軽井沢の礎を築いたのが、カナダ生まれの宣教師アレキサンダー・クロフト・ショー氏であった縁から。
●「石川県 白山市」と「ドイツ ラウンハイム」
ラウンハイムの出身のライン博士が、白山市の「桑島化石壁」を、世界の地質学者に知らしめてくれた縁で。

 

 あまりに面白くて、一時たくさん調べたのです。いい縁が多いですよね。5年前よりも今のほうが時代感にフィットしている気もします。これまた興味をもっていただければ《okataco@yahoo.co.jp》までお気軽にメールください。