おかべたかしの編集記

執筆・編集の記録とお知らせと。

『くらべる京都』発売&2/25に大垣書店本店でトーク&サイン会をやります

昨年の夏から撮影を始めていた「目でみることば」シリーズ第12弾となる『くらべる京都』がまもなく発売となります。やっとできた。

f:id:okataco:20200128132332j:plain

カバー写真は「西寺」跡。京都の東寺といえば、誰もが知る京都を代表する観光名所ですが、平安京が作られたときには、この「東寺」と対をなす「西寺」があった。今は史跡柱が残るだけですが、ここがまたきれいでいいところなんですよ。西寺を見学してから東寺を見れば、平安時代の京都がより豊かに想像できること間違いなし。

このようなアプローチを

「くらべて見つける京都の魅力」

とサブタイトルで名付けましたが、この狙いがよく生きたいい本になったと思います。

f:id:okataco:20200220112610p:plain

京都の橋といえば「三条大橋」ですが「七条大橋」がこんなに素敵だなんてご存知でした?

f:id:okataco:20200220112649p:plain

こんな見てたのしい「くらべる」は、京都の中だけでなく、他府県も対象にしています。たとえば千葉にある祇園

f:id:okataco:20200220112805p:plain

この素朴でキュートな祇園、いいですよね。一目惚れしました。

また同じ千葉県に鴨川市というのがありますが、この名前は当地を流れる川が、京都の鴨川に似ていることがその由来とされています。でも「どこからの眺めが似ている」という定説はないというので、京都出身の私が、「じゃあどこが似ているのか調べてみよう」と行ってきました。

f:id:okataco:20200220113009p:plain

ここなんか似てますよね。

このようにいろんな角度から京都を見てみた「くらべる京都」。週末には書店の店頭に並ぶかな。ぜひよろしくお願いします。それで発売を記念して、京都の四条烏丸にある大垣書店の本店で、トーク&サイン会を2月25日の火曜日に行います。

詳細はこちら。

www.books-ogaki.co.jp

山出カメラマンと、取材秘話などいろいろお話しますので、ぜひお越しくださいませ。

高野秀行六段インタビュー&藤井聡太戦

今日は、これから我らが高野秀行六段と藤井聡太七段の注目の対局が行われます。そこで先日、その意気込みなどを聞いた高野先生のインタビューがアップされました。

bunshun.jpインタビュー場所は、先生と僕がよくお世話になっている経堂の「さばのゆ」さん。いつもの場所で、いつものように楽しく話を聞く。先生は、たとえ話が面白いので、それをつらつらと書いた。今日の対局が、少しでも多くの人にとって楽しみになればと、対局の前日にアップしましょうとは担当さんのアイデアですが、その考えがドンピシャ当たって、とても多くの人に読まれているようでとても嬉しく思っています。

ツイッターなどでも高野先生を応援するメッセージがたくさんあって嬉しいかぎり。天才棋士との対局に向けて努力するという物語に、多くの人が自分を投影したり、がんばれって思ってくれたのかな。

藤井聡太の将棋は、僕もずっと見ていていつも応援している。ただ今日は、先生を応援。どんな結果になっても、大きな拍手を、大阪で対局している先生に送ろう。今日は、仕事は片手間に、ぞんぶんに将棋を楽しみます。

 

『くらべる東西』台湾版『日本大不同』

気づけばもう2月!早いですねー。バタバタ作業をしていた『くらべる京都』ですが、ようやくフィニッシュ間近。2月末には出ますので、また告知しますね。告知といえば『くらべる東西』『くらべる日本』の台湾版が出ました。タイトルは『日本大不同』。

f:id:okataco:20200123102858j:plain

f:id:okataco:20200123105608j:plain

f:id:okataco:20200123102904j:plain

f:id:okataco:20200123105554j:plain

それぞれ日本版と一緒にアップしましたが、カバーデザインがなかなか素敵。なんでも、現地のデザイナーさんが、デザインしてくださったようですが、僕らの発想にない感性で、刺激を受けました。日本人でもあまり知らないような違いに着目した本を台湾の人は、どこまで楽しんでくれるのか興味津々。いつか、この本を持った人に出会いたいものです。

今月末には『くらべる京都』のイベントを京都でやる予定で、こちらもまた告知します。そして、続編も作業中でこちらも春頃には出るかなー。いろいろありますが頑張っております。

映画『蜜蜂と遠雷』が素晴らしかった

昨日、映画『蜜蜂と遠雷』を見てきました。

小説は本当に素晴らしく、ただ素晴らしい小説の映画化というのは、だいたいがっかりするものですが、本作は違いました。傑作です。

mitsubachi-enrai-movie.jp

ストーリーの大きな部分はカットされたりしていますが、そんなの全然気にならなかった。ピアノの演奏シーンだけでも感動できるのは、何の話かまったく知らないのに連れて行ったうちの9歳の娘が「すごかった!感動した!」と驚いていたのが物語っています(笑)。

またキャストが素晴らしかったなぁ。栄伝亜夜役の松岡茉優さんってすごいですね。物語の亜夜より素敵で、見ているだけでも飽きない。ピアノの前の緊張感溢れる顔が、幼馴染に出会った瞬間、ふっとほどける様とか神がかっていた。

あと何より風間塵役の鈴鹿央士くんが、もう彼以外に塵は考えられないくらいのハマり役。この映画が役者デビューのようですが、この作品に出るために現れたようにも思えるほどピッタリでした。素晴らしく鳥肌たった。

いい映画でした。怖くもない、人も死なない。だから子供も一緒に行ける。でもわくわくどきどき。そんな映画を俺はもっと見たいですよ。

Superflyのライブで「フレア」の歌詞の意味を知った話

昨日、さいたまスーパーアリーナで「Superfly」のライブを見てきました。

f:id:okataco:20191028093900j:plain

写真は、ライブの最後に会場に舞い降りてきた風船。一緒に行った娘と「ひとつ持ってかえろう」と我が家まで連れ帰ってきたのでした。さてこのライブの最後の歌が「フレア」だったのですが、この歌詞の意味を志帆さんに教えてもらって、いろいろ合点がいったり、感動したりしたので、ちょっとご紹介。フレア、ご存知ですか?


[スカーレット] 主題歌/Superfly「フレア」/タイトルバック映像 | NHK

朝ドラ「スカーレット」の主題歌ですね。さて、この朝ドラの主題歌の話をもらったとき「とても嬉しかった」という志帆さん。陶芸家の話ということで「炎」が思いつき、自分にとっての「炎」とは何かと考えたとき「好奇心」かなと思ったのだとか。

そして好奇心というのは、泉のように湧き出るものではなく、意識して努めないと消えてしまうものだというのです。

そっか! この炎って好奇心だったんだ!

こう思うとこの歌の意味が、すごくしっくり理解できるんです。歌中に「涙に負けない」とか「雨に負けない」とか「胸を焦がしたい」とか「優しい風に吹かれて」といったフレーズが出てきますが、これは好奇心という炎を絶やさないようにしたいという想いなのかと知れば、すごくわかるし、届いてくるんですよね。

たしかに好奇心って、大切に育むものだし、意識して持つものっていうのは、僕も仕事柄感じることもとても多い。なるほどなー! と、志帆さんがMCでこの話をしているときに感動したのでした。

炎は好奇心の炎。そう思って聞く「フレア」は格別で、またSuperflyの大切な曲ができた想いでした。

そうそう、昨日は9歳の娘と初めて一緒に行ったコンサートでもありました。5歳のとき「愛を込めて花束を」を聞いた娘が「この歌すき」といったので、家にあったCDを一緒に聞いたりして、いつか行こう!と思っていたライブについに一緒に行けました。一緒に歌った「愛を込めて花束を」は一生の思い出になったねぇ。また行こうねぇ。志帆さんは今30代半ばかな。これからずっとSuperflyの歌とともに大きくなるのかなぁ。彼女にとって初めてのコンサートは、とてもとても素晴らしいものでした。

仁和寺での「竜王戦」大盤解説会に参加してきました

昨日、実家の近くにある仁和寺竜王戦が行われるというので、プチ帰省も兼ねて大盤解説会に参加してきました。

f:id:okataco:20191023135035j:plain

ドーン!京都の三大門のひとつに数えられる仁和寺の二王門。仁和寺宇多天皇が作ったもので寺の中に御殿がある。言ってしまえば御所みたいなところですから、ここで竜王戦が行われるのは本当にすごいことですよ。

f:id:okataco:20191023135825j:plain

2時頃に着いたのですが、大盤解説会場はまだこんな感じ。ここで現地に観戦記を担当されている我らが高野先生(高野秀行六段)にお会いして、あちこち見て回ることに。

f:id:okataco:20191023150915j:plain

こちらが皇室専用門。仁和寺には御殿があり、そこで対局が行われるのです。

f:id:okataco:20191023141607j:plain

仁和寺の五重の塔。小さな頃は、このあたりでよく遊んだものでした。

f:id:okataco:20191023151708j:plain

高野先生との散歩から帰ってくると、大盤解説会参加者と先生方での仁和寺ツアーがあったので参加。貴重なところも見せてもらって、いい時間でした。

f:id:okataco:20191023155526j:plain

大盤は、村山慈明七段。「豊島さんは指すのが早いので、指していて長考させられると嬉しいんですよ」とおっしゃっていました(笑)。

f:id:okataco:20191023164410j:plain

久保先生と畠山先生も大盤に。左利きの久保先生は封じ手開封用に、初めて左利き用のハサミを購入したのだとか。「これがとても切りやすい」とのこと(笑)。

大盤解説会って初めて参加したのですが、勉強にもなるし楽しいし、とてもいい時間でした。先ほど2日目が始まって、さて勝負の行方はいかに。

そういえば、高野先生が「ホテルの客室担当の方が『初段になれるかな会議』のファンだったんですよ!」と喜んでおられて嬉しかったなぁ。「会議」シリーズも、続編の作業にまた着手しますので、こちらも楽しみにしていてくださいませ。

将棋「初段になれるかな」会議 (扶桑社新書)

将棋「初段になれるかな」会議 (扶桑社新書)