おかべたかしの編集記

執筆・編集の記録とお知らせと。

お酒が飲める本屋さんvol1 「NENOi」

西早稲田にある「NENOi」は、店頭に「本とコーヒー」とあるようにカフェ利用もできる小さな本屋さんだ。

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コーヒーだけでなくビールも飲める。メニューに大阪生まれの「箕面ビール」があり、これをグラスに注いでカウンターに座り、買ったばかりの本をめくったり、店主の根井啓さんと話すのが楽しい。

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この日はzine(ジン)の話をした。

今、zine(magazineからの造語。明確な定義はないがデザイン性豊かなミニコミといったところだろうか)を作っているので、こちらにもありますかと聞いたら、いろいろ見せてくれた。書き込み式のアイデアあふれるものもあれば、左利きの女性だけを写しているzineもあった。通常流通の書籍とは違い、作り手の思うままに作られているところが実に面白い。本は自由だなと思わせてくれる。これからはこういった自由を感じさせるzineが一定の力を持ってくるんじゃないでしょうか。

それにしても店主の根井さんは、店にある本のことをよくご存知だ。

絵本を覗いていたら「こんな面白い本がある」「これも楽しい本でした」と、嬉しそうに話してくださる。「棚差しに一冊」というのは、著者や編集者にとって「残念」なことが多いが、ここでは棚に差された一冊、一冊が心を込めて選ばれていることがよくわかる。こんなお店の「棚差し」に選んでもらえたら著者&編集者冥利に尽きるだろう。

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商品知識が豊富で、自分の店の隅々まで意識が行き渡っている。そしてお客さんと話すのが楽しそう。なんだか町の八百屋のような本屋だ。

なお「NENOi」では、月に一度「角打ちナイト」があり、日本酒やワインをコップ1杯から手頃な価格で提供している。お酒を飲みながら本を眺めていると、なんだかいろんなアイデアが浮かんでくるのは僕だけでしょうか。お酒と本。意外といいコンビだと思うのです。

nenoi.jpこれから僕が気に入った「お酒が飲める本屋さん」を定期的に紹介していきます^^