おかべたかしの編集記

執筆・編集の記録とお知らせと。

『将棋「初段になれるかな」大会議』出来ました

高野先生とさくらさんとの共著「将棋「初段になれるかな」大会議」できました!

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もともとは、息子が高野先生の将棋教室に通い始めたのがご縁の始まり。もう5年前のことですが、そのときは、失礼ながら高野秀行六段という人を僕は知りませんでした。地元の駅で将棋教室をやっている人と思っていたら「この人、プロ!」と驚いたものです(笑)。それから近所の飲み屋で飲んでいたら、実はそこは先生の行きつけで。また別の店で飲んでいたら、そこは先生の行きつけで。またまた別の店で飲んでいたら、そこは先生の行きつけでって(笑)。どんだけ先生の行きつけがあるのって感じで、僕は引っ越してきたばかりの経堂という町で、高野先生と飲むようになったのです。

さて息子が将棋教室に行きだした頃、まだ僕のほうが若干将棋が強かったのですが、あっという間に僕は勝てなくなりまして。それで悔しいもんだから、将棋の本でも読んでみようかと思ったのですが、これが「駒の動かし方」から書いてある超初心者用か、とても読めそうにもない有段者向けの本しか見当たらない。強くなってしまった息子に、たまに勝てるコツを簡単に教えてくれる級位者向けの本ってないですか? と、なんか飲みながら話していたら「じゃあそんな本を作ってみましょう」と盛り上がり、それならば漫画を描いてくれる人も一緒にと、さくらはな。さんにお声がけをして出来たのが前々作の『将棋「初段になれるかな」会議』。こちらが新書版だったところ、今回は、四六版になったので、まあ本のサイズも大きくなったしということで「大会議」と相成りました。(もちろん内容も大充実だからですよ)

さて今回も、高野先生の豊かな表現になんども感嘆したり、大笑いしたのですが、そのなかでヒットだなと思ったのが、将棋を料理に例えるという手法です。今、何かに例えるときの共通項ってのがないんですよね。一昔前なら野球に例えておけばわかったようなところもありましたが、今は誰もがわかるわけではない。そこで先生が料理に例えていたのですが、これがうまくハマったような気がします。「銀交換しただけだと、材料切っただけのようなもの。そこからその材料でどういう料理を作るのか、そのレシピを知らないと辛いんです」なんて誰にとってもわかりやすいですよね。このように肩肘張らずにサクサク読める例え話も豊富ですので、初段を目指す方、ぜひ一度手にとってみてください。

さくらはな。さんの漫画も相変わらずかわいい(カバー素敵ですよね)。カバーデザインしてくれた淡海季史子も素敵な仕事をしてくださって感謝。編集の池田さんも、営業も梶原さんも楽しくやってくださった本作。みんなで楽しく作ってますよという点においては、そうとう自信があります。仕事ってこうあればいいなぁと思える本とメンバーに感謝、感謝の一冊となりました。よろしくお願いします。

 *出版記念のオンラインパーティーが9月26日の土曜日にあります。将棋を一局解説した後、われわれの飲み会の模様の配信ですが、楽しそうな様子を見てやってくださいませ。

twitcasting.tvあと来月には書店さんでのイベントとか、将棋系ユーチューブへの出演など、いろいろイベントもありますので、そちらもよろしくお願いいたします。