おかべたかしの編集記

読書・執筆・育児の記録と、お知らせと。

『くらべる値段』の増刷記念POP

1年前に出版した『くらべる値段』が、嬉しいことにまた増刷となりました。これを記念して新たにPOPを作ってもらったのですが、そこに北村薫さんお言葉をいただいております。

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昨年末の『本の雑誌』の「私のベスト3」に選んでいただいたときのコメント。改めて見ても嬉しく、これからもまっすぐに本を作っていこうと思います。どうもありがとうございました。

《今回「三方よし」という近江商人の心得があることを知りました。これは「売り手よし・買い手よし・世間よし」のことで、売り手と買い手が満足して、かつ社会貢献できる商売であらねばならないという考えだといいます。この「売り手」と「買い手」が満足する関係を成立させるためには、値段の背景を知ることがとても大切――本書の取材を通じてたびたび感じたことです。この本が、このような理想的な関係づくりに、ほんの少しでも貢献できれば嬉しく思います。》

本書の「あとがき」の一節ですが、こういう考えの広まりの一助にこの本がなれればと思っております。

メッセージだけでなく、見ても楽しい本ですよ。

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6600円のカステラって何が違う?

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財布の価格差は何で決まる?

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高価なフライパンは何がいいの?

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金魚も高いのいるよね……。

身近なものの値段の差を楽しく学べる本書、ぜひ手にとってみてください。

くらべる値段

くらべる値段

 

 あと、創刊したばかりの新メディア「缶詰ニュース」さんで紹介してもらいました! 

kanzume.news

 

北海道の「きびだんご」は「起備団合」

平成30年は、記録的猛暑、台風、そして今朝の北海道の地震と、自然災害が続きますね。北海道のみなさんのご無事を祈るばかりです。

北海道といえば「起備団合」の話を思い出します。

先日出した本で「きびだんご」を比較しました。全国的に広く知られているのは、岡山銘菓として知られた白くて丸いきびだんご。しかし、北海道では細くて縦長のこんなパッケージのものが「きびだんご」として親しまれています。

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これは北海道夕張郡にある「谷田製菓株式会社」が、1923年(大正12年)に創り出したもの。この年、関東大震災が起こったことから「起きるに備え、北海道開拓時のように団結し、力を合わせて復興に努めていただきたい」との願いを「起備団合」という字に当て「日本一きびだんご」として売り出したそうです。以来90年以上に渡って北海道で販売され、当地で「きびだんご」といえば、この細長くて茶色いものを指すのだとか。

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原料はもち米、麦芽水飴、砂糖、餡で、当初から「きび」は使っていないとそうです。日持ちする上、持ち運びにも便利なことから、キャンブや登山のお供に愛用する北海道民も多いのだとか。

困難な時期、まさに日本の力を合わせたいものです。

くらべる日本 東西南北

くらべる日本 東西南北

 

 

高知新聞&京都の美味しいもの

高知新聞で『くらべる日本 東西南北』ご紹介いただきました。3月に「漫画大会議」でみなもと先生のお供で足を運んでから、いろいろご縁のある高知県。ありがたいかぎりです。また行きますね。

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さて、先週まで京都に帰省していたのですが、そこで美味しいものを食べたのでご紹介。まず「天津飯」。

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京都町中華の名店といわれる東山三条の「マルシン飯店」。開店直後を狙っていくものの30分ほど並びましたが、たしかに美味しい。天津飯、チャーハン、餃子、レベル高いなぁ。安いし。また息子と行こう。

続いて我が地元である円町のカレー屋さん「リバーブ」。

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スパイスがよく効いた美味しいカレー。円町に神保町が来たって感じ。これは通います。

最後にお豆腐。同じ円町にある「吉田食品」さん。

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経堂の「さばのゆ」でお会いした豆腐マイスターの方から、京都の美味しい豆腐屋さんと教えてもらったのですが、実家の近所で我が家でもよく買っているのだとか。そのお店の看板商品がこの「はんざ」。うんまーい。優しくもぎゅっと豆の旨味が詰まった味でした。豆腐も奥深いねぇ。これからいろいろ食べ比べてみましょうかね。

京ブランド認定豆腐(吉田食品)|京都府豆腐油揚商工組合

さて、帰省も終えて夏休みもあとわずか。明日からは息子のサッカーチームの合宿行ってきます。

多摩動物公園で「東西のモグラ」を見てきた

関東と関西の相違点は、食や文化だけではなく、生き物にも見られます。関東ではアブラゼミが多いけれど、関西ではクマゼミが多いというのはよく知られていますが、なんとモグラも違うといいます。

関西には「コウベモグラ」が多く、関東には「アズマモグラ」が多い。それで体格に勝る「コウベモグラ」が、「アズラモグラ」も生息地を脅かしているというではありませんか。まるで「東西モグラ戦争」のごとき状況だというのですが、そんなら見てみたいと探すと、東京の多摩動物公園に、その2種類のモグラが展示されているというので行ってきました。

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山出カメラマンが撮ってくれたこの写真。なんか無駄に近未来感があって大好きなのですが、どうでしょう。とてもモグラを観察しているようには見えませんが、これぞ「空中モグラ」という観察方法で、このようにトンネルを空中に這わせることで、その動きが観察できるのです。

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トンネルを見上げるとこんな具合で、モグラが通ったら鈴が鳴るという親切設計。さて、このような状況でコウベモグラとアズマモグラを飼育していたら、それこそ戦争になるのではと思ったのですが、なんとこのトンネルは1匹につき1つ。つまりモグラたちは、他のモグラと出会うことなく、己のトンネル生活を謳歌しているのでした。

なんでも、モグラはアズマ、コウベといった種類の違いに関わらず、自分のトンネルにきた他者を排除するので、同じ穴で飼育することはできないのだそうです。

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そんな謎めいたモグラの生態を教えてくれるのが、この壁に貼られた「おしえて!モグラ先輩!」。これが超毒舌で実に面白いのでぜひ見てください。

今、多摩動物公園に行ったらとても暑いと思うので、冷房完備の「もぐらのいえ」おすすめですよ。こんな「東西モグラレポート」を『くらべる日本 東西南北』に記しておりますのでぜひ。

くらべる日本 東西南北

くらべる日本 東西南北

 

 なお、モグラについて詳しく知りたい人は、『モグラ博士のモグラの話』がすごく面白いので超オススメです。

モグラ博士のモグラの話 (岩波ジュニア新書)

モグラ博士のモグラの話 (岩波ジュニア新書)

 

 

『くらべる日本 東西南北』出版記念のお雑煮パーティー

昨日、経堂「さばのゆ」で行った『くらべる日本 東西南北』の出版記念お雑煮パーティーが最高だったのでご報告です。

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今回『くらべる日本 東西南北』に合わせて、ご覧の「東西南北」4種類のお雑煮が出されました。提供してくれたのは「株式会社お雑煮やさん」の粕谷さん。先日、日本百貨店酒場で行われた「つなぐ」イベントでお会いして意気投合して、今回のイベントへの出演をお願いしたのでした。

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こちら高級な焼きハゼで出汁をとった仙台の雑煮。素晴らしい風味!

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こちらは鹿児島の焼きエビで出汁をとった雑煮。こんな美味しい雑煮とともに新刊のお話しをお客さんといろいろできて実に楽しかった。

雑煮は出汁だけでなく、野菜の切り方、餅を焼くか煮るかによっても地域差があるのでした。美味しいだけでなく、日本文化の豊かさも改めて知ることができた素晴らしい夜でしたよ。

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粕谷さん、ありがとうございました!

こんな風に日本文化を楽しく伝えられる人ともっとつながりたいなー。いつかこのお雑煮やさんのような人とたくさんジョイントして、「日本文化フェス」をやりたいという夢ができました(地域文化の多様性に着目して活動されている方、ぜひご連絡ください)。

お雑煮マニアックス (dancyu特別編集 プレジデントムック)

お雑煮マニアックス (dancyu特別編集 プレジデントムック)

 

 こちらは粕谷さんの著書。

からだに「いいこと」たくさん 麹のレシピ

からだに「いいこと」たくさん 麹のレシピ

 

 こちらはお手伝いくださった塩麹研究家の「おのみさ」さんの本。おのさんもよく「さばのゆ」で、美味しいイベントをされておられます。酒を愛する素敵な人だー。

蘇るサバ缶  震災と希望と人情商店街

蘇るサバ缶 震災と希望と人情商店街

 

 こちらは「さばのゆ」店主の須田さんの本。この日は、みんな何かの本の著者だったんだなー。多彩な人たちが集う経堂のさばのゆ。とても貴重な楽しい場所なのでした。ぜひ、一度、訪れてみてください。

sabanoyu.oyucafe.netこちらは、粕谷さんの会社。

新刊もよろしくどうぞ。またこんな楽しいイベントできるように、次なる本も頑張ります。

くらべる日本 東西南北

くらべる日本 東西南北

 

 

『くらべる日本 東西南北』の特選比較

新刊『くらべる日本 東西南北』は、もうすぐ店頭。そこで今日は、僕がお気に入りの比較をご紹介していきます。細かい、内容は本を見てもらうとして、パッと見た感じが楽しい対比です。まず、なんか好きなソースカツ丼福井市会津若松市とではずいぶん違います。

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次に、これも好きな城。東日本と西日本の違いは、なんでしょうか。

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イカの塩辛も地域色ってのがあるんですよ。

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風鈴というのは、地域の産業が表出して面白いんですよ。

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京都と東京では「みたらし団子」も違います。なぜ、こんな違いが生まれると思いますか?

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このような見ても楽しい『くらべる日本 東西南北』。地域文化の面白い違いをたくさん発見してください。

くらべる日本 東西南北

くらべる日本 東西南北

 

 

 

「いがまんじゅう」の謎 あなたの街にも<もち米をまぶした「まんじゅう」>ありませんか?

こんなカラフルなもち米をまぶした「まんじゅう」ご存知でしょうか?

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こちら滋賀県蒲生郡日野町に伝わる「いがまんじゅう」。新刊『くらべる日本 東西南北』では、この「いがまんじゅう」をいろいろ紹介していますが、これは山出カメラマンの体験から始まっています。実は、山出カメラマンが雑誌の撮影で、初めて見た「いがまんじゅう」は、埼玉県鴻巣市のこちらのもの。

 

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次に見たのが、愛知県幸田町のこちらのもの。

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このように同じ名前の「いがまんじゅう」であっても、見た目が全然異なるのはなぜなのだろう……本の中ではこの謎を追ったのですが、鴻巣の赤飯をまぶしたものは独自で、カラフルなもち米をまぶしたものは、全国にあることがわかりました。

名前も異なっているケースもあります。三重県の津市では「けいらん」と呼び、愛媛県松山市では「りんまん」と呼び、山形県蔵王では「稲花餅」と書いて、これで「いがもち」と呼びます。

通年、売られているケースもあれば、ひな祭りのシーズンや、秋祭りのときだけ売られているものもある。しかし、どれも赤、黄色、緑、白など、カラフルなもち米がまぶされているのです。似ているのだけれど、多様性があるところがとても魅力的です。

今回、山出カメラマンのコラムも含めて、様々な考察を行なった「いがまんじゅう」ですが、「すべてのいがまんじゅうを写真に撮りたい!」(by山出高士)と、その熱は止まることを知りません。『くらべるいがまんじゅう』の刊行も夢見ていますので、ぜひ「我が町にもいがまんじゅうがあるよ」あるいは「カラフルなもち米をまぶしたまんじゅうがあるよ」という方おられましたらぜひ教えてください。

情報提供先メールこちらです。spoonbooks-to@yahoo.co.jp

このように名前は同じでも全国には異なるものがたくさんあります。そんな異文化比較を見て楽しめるように紹介しているのが新刊『くらべる日本 東西南北』。ぜひよろしくお願いします。

くらべる日本 東西南北

くらべる日本 東西南北