「あしたの東京プロジェクト」という東京都が主催する「東京の新しい魅力を発見する」をテーマにしたコンテンツがあります。ここが主催する伊豆大島のツアーがあり妻が応募したところ当選したので、家族4人で行ってきました。
ツアーは2日間の予定ですが、出発が早朝のコースを選択したので、前日入り。島の南部にある波浮港に宿を取り南下、途中バームクーヘンの愛称のある断層を見学。夕日に照らされて美しい。
波浮港。今は静かな漁港ですが、往時は、漁船で大賑わいだったとか。「伊豆の踊子」の踊り子たちの出身地としても知られています。
宿はこちらの「近(コン」さん。一棟、家族使用できてとても快適でした。おすすめ。
近くの港寿司で、名物「べっこう寿司」をいただきました。
波浮港の近くにある「鉄砲台」と呼ばれるところは、見晴らしの良さもあって、戦時中は軍の施設が置かれたところだとか。
さて、「あしたの東京プロジェクト」は翌日、元町港に集合してスタート。まずは三原山の周囲に広がる裏砂漠を歩きます。火山でできたこの類のない景色を最後までいろんな角度で見ることができます。
三原山の山頂付近にめがけて歩く歩く。
そうすると火山岩由来のこういった黒い砂地に出る。
天候もよく絶景でした。同じ「東京」にこんな景色があるなんて想像もしなかったな。
さてプログラム第二弾は、島の特産品である「椿油」絞り体験。島の気候に合った椿の花が島のあちこちにあり、この種から油を絞り取ります。
堅い実を杵などで潰したのち、ふるいにかけていきます。その後、蒸して絞って完成。お土産に油をいただき、またパプリカの油炒めなんかもいただきました。娘がすごくこの体験を喜んでいました。
そして夜には、星空体験ツアー。大きなビニールシートを敷いてその上に寝転がり、周りに街灯がまったくない場所で星空を見る。こちらも得難い体験でした。
そして翌日は朝から島のあちこちを自転車で回るサイクリング。
ガイドさんが秀逸で、火山島ゆえの面白い地形を楽しく説明してくれます。写真は溶岩でできた桟橋。
水蒸気爆発によって赤く変色した岩。
波で侵食した独特の地形。火山の島ということで、危ないところに住んでいるというイメージもありますが、この火山を信仰することで、火山と共に生きてきた島という新たな認識ができました。火山とともに暮らす。その感覚は、この独特の地形や文化を知ると、すっと腑に落ちるんですよね。最後の噴火が1986年と34年前のこと。40周年ほどの周期で噴火を繰り返す三原山ですから、もういつ噴火してもおかしくないのだとか。ただ、死ぬまでにもう一度噴火を見ておきたいと思うお年寄りもいると聞きました。でもその感覚、この自然を眺めているとなんかわかるな。
牧場もあってソフトクリームなどいただきました。
学びの多いよい旅でした。
この旅の影の主役がこの高速ジェット船。家人が船酔いするからとこれまで島旅を敬遠してきましたが、水の上に浮かんで高速で進むこの船には、いわゆる波に漂うといった揺れが存在せず、船酔いがほとんどない。家族もみんな酔わなかったと言っていて、島に行くハードルがぐんと下がりました。2時間ほどで伊豆大島に着くのですから、またぜひこの船に乗って家族で島に行きたいなと思った次第。やっぱり旅ってこうやって何かを知ることが、面白さなんだなと感じたよき時間でした。「あしたの東京プロジェクト」に感謝。また応募して行ってみたいと思います。
*2年前に出した「見つける東京」では島に関するところはあまり触れられなかったんだよなー。まだまだ「見つける東京」の旅は続きそうです。