おかべたかしの編集記

執筆・編集の記録とお知らせと。

ロバと旅する太郎丸さんインタビュー

原稿を担当しましたロバと一緒にモロッコやトルコ、イランを旅する「太郎丸 」こと高田晃太郎さんのインタビューが文春オンラインで公開されたので、ぜひご覧ください。面白いですよ。
ロバってどういう動物?ってところからモロッコやトルコなど旅をした場所の魅力。これからの目標とする「日本をロバと旅する」ってどうやってやるの?まで知らない話が満載。
新聞社に勤めていたけれど、ロバと旅をするからと退社したのが26歳のとき。なぜ26歳かといえば、沢木耕太郎さんが『深夜特急』で旅立ったときが26歳のときだから。僕も学生の時に夢中で読んだ『深夜特急』はまだ生きているんだなと感慨深かったです。太郎丸さんが印象深かったという一節が今の時代だからこそとりわけ際立って見えます。

《人のためにもならず、学問の進歩に役立つわけでもなく、真実をきわめることもなく、記録を作るためのものでもなく、血湧き肉躍る冒険大活劇でもなく、まるで何の意味もなく、誰にでも可能で、しかし、およそ酔狂な奴でなくてはしそうにないことを、やりたかったのだ》

パート3の文末にも書いたのですが、取材が終わってから、もう少し太郎丸さんと話がしたく麹町の文藝春秋を一緒に辞した。それで地下鉄の駅まで来た時「東京駅からここまでどうやってきましたか?」と、地下鉄の何線に乗ってという意味で聞いたら、さも当然のように「歩いてきました」と言われたのが実に痛快で映画のワンシーンのようでした。

生きづらい世の中ですが、今の時代に「こんな風に生きてもいいよ」と言ってるような気もする。いい話です。ぜひご覧ください。 

bunshun.jp

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