まもなく各地で「菖蒲祭り」が開催される季節となりましたので「菖蒲」と「花菖蒲」の違いについてご紹介しておきます。まず、写真で見てみましょう。
左が菖蒲で、右が花菖蒲です。え? 菖蒲祭りで見るのって、右だよね……という方いますよね。そうなんです。それにはこんな歴史があるのでした。
サトイモ科の「菖蒲(しょうぶ)」と、アヤメ科の「花菖蒲」 は、まったく別物の花である。にもかかわらず同じよ うな名前をもつのは、その葉っぱの形が似ていることに由来する。端午の節句のときに「ショウブ湯」に入 るが、このとき用いられるのが菖蒲の葉っぱ。この葉っ ぱと形が似ていたため「花菖蒲」と名付けられたのだが、 見事な花を咲かせる花菖蒲のほうが、各地で広く栽培 されるようになり、いつのまにか「ショウブ=花菖蒲」 というイメージが強くなったのである。
このように「菖蒲」と葉っぱの形が似ていたので「花菖蒲」と名付けられたのに、その花の見事さから「菖蒲」といえば「花菖蒲」のイメージが先行している……ということなのでした。菖蒲くん、不憫なり。というわけで、世間の「菖蒲祭り」というのは、ほぼ間違いなく「花菖蒲祭り」なのですね。
都心では、明治神宮できれいな「花菖蒲」を見ることができます。
これは去年のものですがきれいだったなぁ。以下のサイトで詳しい情報を見ることができます。
というわけで菖蒲と花菖蒲の違いでした。この違い『似ていることば』で紹介していますので、こんな話をもっと知りたいとおもわれたらこちらご覧ください。