おかべたかしの編集記

執筆・編集の記録とお知らせと。

映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』観てきました

「これは観ねば」と思っていた映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』観てきました。

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率直な感想として、政治映画の前に、家族の映画として、素晴らしかった。
主人公は、香川1区から立候補して、当選5回を数える小川淳也衆議院議員。彼を支える奥さん、二人の娘、お父さんとお母さん、みんないい人でね。お母さんなんぞ、今は息子を国に貸しているけど、いつでも返してもらってええんよと。娘二人の、笑いながらのお父さんが代議士であることの苦労話もとても面白く、本当に一気見でした。
今でも家賃4万幾千円のアパートに住む小川議員。その愚直さに心を動かされます。政治映画ということで、イデオロギーを感じる人もいるでしょうが、こういうまっすぐな人が政治に携わっていることに少しの救いを覚えました。
小川議員も映画の冒頭で話してましたが、政治家が嫌われている社会では、本当にこの国はよくならないという指摘は、その通りだと思います。
「一人でも好きな人ができるとその世界を見る目が変わる」
これは僕の持論で、歴史でもスポーツでも将棋でも好きな人が一人できれば、世界が変わって見えます。その最初の一人は誰でもいい。変わってもいい。政治家という「スーツを着たおじさんたち」から、一人一人の名前を知って、その人の生活を見ることで、政治というものに色がついていく。その一歩になる映画な気がしました。
気になるのは上映館があまり多くないこと。それこそ僕は「カメラを止めるな」的に増えるのかと思っていたのだけど、あまり増えていなそう。僕は、田端にある席数が20もないような極小映画館で見てきましたが、興行的に大丈夫なのだろうか。これをもっと見てもらうことは、政治のためにも、ノンフィクション文化のためにも大切かなと思い大プッシュしておきます。ぜひ。

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