おかべたかしの編集記

執筆・編集の記録とお知らせと。

『あの棋士はどれだけすごいの?会議』は作ってる僕らがいちばん楽しい

息子が通った将棋教室の先生というご縁で始まった高野先生と僕と漫画家さくらはな。さんとの3人で送る「将棋ほにゃらら会議」シリーズの第4弾『あの棋士はどれだけすごいの?会議』が発売になりました。

カバーも素晴らしい!挿画のさくらさんのがんばりはもちろんですが、装丁を担当してくれた淡海季史子さんの仕事が素晴らしかった。ありがとうございました。

今回は「藤井聡太って、めっちゃ強いって言われているけど、昔の大名人とくらべたらどうなの?」という、多くのみなさんが素朴に疑問に思うようなことを企画の骨子に、有名な棋士のすごさをわかりやすく高野先生に話してもらいました。

だいたい我らが街・経堂の飲み屋さんでテレコを回しながら、あれこれ話したことを原稿にしていくのですが、今回も高野先生のすてきなフレーズがいろいろ。いくつか紹介します。

大山康晴十五世名人について

岡部 なんかレジェンドすぎて、すごく昔の人というイメージなんですが、お亡くなりになったのは1992年なんですね。

高野 最近、将棋を見るようになった方には、織田信長と一緒に生きてたくらいのイメー ジでしょうか?(笑)

ちょっと笑ってしまうフレーズ。そう、すごく昔の人というイメージもありますが、高野先生は大山先生の記録もとったことがあるといいます。

中原誠十六世名人について

さくら 高野先生は対局したことあるんですか? いわゆる「師弟対決」。

高野 はい。2局あります。最初は新四段のときでしたね。一回戦勝ったら師匠だったときがありまして。

さくら そのときはどうでした?

高野 そのときはですね。うーん、トスバッティングのお手伝いみたいな感じでしょうか (笑)。

棋士・中原先生は、高野先生の師匠。レジェンド棋士の貴重な話をいつもいろいろ聞かせてくれます。

谷川浩司十七世名人について

さくら 高野先生にとっても、谷川先生は憧れの人でしたか?

高野 それはもう。谷川先生が21歳で最年少名人になったのは1983年6月15日なんで すけど、この日は私の11歳の誕生日なんですよ。あのとき「俺もあと10年で名人に......」 と思いましたからね。


一同 わはは(笑)。


谷川先生は、高野少年の憧れだったんですねぇ。

本ができたあと扶桑社将棋部のみなさんともいっしょに乾杯できて、本当に楽しいチームで仕事ができて嬉しい限り。「先生、一緒に本を作りましょうよ」と言った5年前の酒場は本当にいい場所だったなと。本の企画の半分は、酒場で生まれているような気がします。

楽しい仲間とは、池袋ジュンク堂本店で8月1日にイベントも行いますので、お時間ありましたらぜひとも。

8/1 高野秀行先生×岡部敬史さん×さくらはな。さんonline.maruzenjunkudo.co.jp

本はこちら。よろしくお願いします。